8,000万円の住宅ローンを返せる年収は?返済シミュレーションや完済するポイントをご紹介!

2022.08.31

8,000万円の住宅ローンを返せる年収は?返済シミュレーションや完済するポイントをご紹介!8,000万円の住宅ローンを返せる年収は?返済シミュレーションや完済するポイントをご紹介!

「8,000万のマンションを考えているけど、今の年収で完済できる?」とお悩みの方もいるでしょう。8,000万円の住宅を購入する場合は、約1,200万円の年収が必要です。この記事では、返済シミュレーションや、夫婦でローンを組む注意点、完済するポイントを解説します。ぜひ最後までお読みください。

住宅ローン8,000万円の返済シミュレーション

パソコンを見ながら返済額を計算している人物の画像

ここでは、実際に使われている金利や返済期間を使って、返済シミュレーションを考えます。金利や支払い年数は、フラット35を参考にして算出します。使用する条件は以下の通りです。

  • 毎月一定の金額額を支払う元利均等返済
  • ボーナス払いなし
  • 全期間固定金利

2022年の8月現在、頭金9割超のフラット35の金利は1.79~3.03%、最も利用されることが多い金利は1.79%です。フラット20の金利は1.66~2.90%、最も利用されることが多い金利は1.66%です。

参照:住宅金融支援機構 金利情報

   住宅金融支援機構 借入希望金額から返済額を計算

支払総額

住宅ローンの支払額を8,000万円と仮定した場合の支払総額は、以下の通りです。縦軸は金利、横軸は支払い年数です。

20年25年30年35年
1.5%9,265万9,559万9,940万10,288万
1.6%9,354万9,712万10,079万10,454万
1.7%9,443万9,826万10,219万10,621万
1.8%9,553万9,941万10,360万10,789万
1.9%9,623万10,057万10,502万10,959万

返済期間が20年と35年では、15年間で1,000万前後の差が発生します。期間は短いほうが総支払額は減りますが、家計負担は大きくなります。家計とのバランスを慎重に考えることがポイントです。

支払月額

住宅ローンの支払額を7,200万円と仮定した場合の支払月額は、以下の通りです。縦軸は金利、横軸は支払年数です。

20年25年30年35年
1.5%38.7万32万27.7万24.5万
1.6%39万32.4万28万24.9万
1.7%39.4万32.8万28.4万25.3万
1.8%39.8万33.2万28.8万25.7万
1.9%40.1万33.6万29.2万26.1万

返済期間が15年長くなると、月額15万円ほど支払額が変わります。今後の年収変化とライフプランの変動を合わせて、返済額を考えましょう。

頭金はどのくらい必要?

電卓と家の画像

頭金の割合は、不動産の購入金額の1~2割ほどが一般的です。8,000万円の住宅ローンを組む場合は、800~1,600万円を用意する必要があります。ただし、自己資金の全てを頭金に充てることはおすすめしません。不動産の登記費用や住宅ローンの手数料などもかかるためです。また子供の進学費用や生活資金など、ある程度の貯金を残しておくこともポイントです。

ここでは、頭金1,600万円の場合で住宅ローンの返済シミュレーションを考えていきます。

頭金ありの支払総額

2022年の8月現在、頭金9割以下のフラット35の金利は1.53~2.77%、最も利用されることが多い金利は1.53%です。フラット20の金利は1.40~2.64%、最も利用されることが多い金利は1.40%です。

頭金1,600万円、住宅ローンの支払額を6,400万円と仮定した場合の住宅ローンの支払総額は、以下の通りです。縦軸は金利、横軸は支払年数です。

20年頭金を入れた金額25年頭金を入れた金額30年頭金を入れた金額35年頭金を入れた金額
1.4%7,342万8,942万7,589万9,189万7,842万9,442万8,100万9,700万
1.5%7,412万9,012万7,679万9,279万7,959万9,559万8,231万9,831万
1.6%7,483万9,083万7,770万9,370万8,063万9,663万8,363万9,963万
1.7%7,555万9,155万7,861万9,461万8,175万9,775万8,497万10,097万
1.8%7,626万9,226万7,953万9,193万8,288万9,888万8,631万10,231万

頭金を1,600万円入れることで、頭金なしのシミュレーションに比べて、頭金を加えた支払総額が約500万円減りました。支払いのリスクを減らすために、ある程度頭金を入れましょう。

頭金ありの支払月額

頭金1,600万円、住宅ローンの支払額を6,400万円と仮定した場合の支払総額は、以下の通りです。縦軸は金利、横軸は支払年数です。

20年25年30年35年
1.4%30.6万25.3万21.8万19.3万
1.5%30.9万25.6万22.1万19.6万
1.6%31.2万25.9万22.4万20万
1.7%31.5万26.3万22.8万20.3万
1.8%31.8万26.6万23.1万20.6万

頭金を入れることで、月額の負担は大きく減ります。自己資産とのバランスを考えて、頭金を入れましょう。

8,000万円の住宅ローンを払える年収は?

紙幣と小銭の画像

年収に対する年間返済額の割合の目安は、25%以内とされています。毎月の支払額を基準として、年収を計算します。頭金なし、金利1.5%、返済期間を35年と仮定します。

(24.5万×12ヶ月÷25%)×100=1,176万

8000万の住宅ローンを組もうとすると、年収1,176万円以上が必要になります。しかし、頭金を入れる場合や返済期間を短くすると、必要な年収は変わります。

実際に適用される金利はそれぞれのケースによって変わりますので、この金額は目安として考えましょう。

マンション購入セミナー開催中!

初めてのマンション購入に関する疑問を専門家が徹底解説します!

参加費無料で、オンラインでご自宅から参加可能!
おすすめの物件もご紹介しますので、ぜひお気軽にご参加ください。

8,000万円の住宅ローンを完済するポイント

家とお金をバランス天秤にかけている画像

8,000万円の住宅ローンを完済するポイントは、2つあります。

  • 住宅ローン控除の利用
  • 繰り上げ返済

順番に説明していきます。

住宅ローン控除の利用

住宅ローン控除とは、住宅ローンを使って不動産を購入した場合や、リノベーションした場合に、一定の条件を満たすと、所得税の控除を受けられる制度のことです。2022年の改正で、新築住宅の住宅ローンの控除が13年に延長されました。中古住宅は10年間です。控除率は0.7%で、所得税と住民税から控除されます。控除の限度額が住宅の性能によって設定されています。

参照:国土交通省 住宅ローン減税

繰り上げ返済

繰り上げ返済とは、支払っている額とは別に前倒しで支払う方法です。繰り上げ返済で支払った分は、元金の支払いに充てられるため、金利の支払額を減らせます。繰り上げ返済の方法は、3種類あります。

種類内容
全額繰り上げ返済未返済の元金をすべて返済する。
一部繰り上げ返済(期日短縮型)未返済の元金の一部を返済し、支払う額は変えずに支払う期間を短くする。
一部繰り上げ返済(期日据置型)未返済の元金の一部を返済し、支払う期間を変えずに支払う額は少なくする。

一部繰り上げ返済をする場合、期日短縮型のほうが今後の金利支払い額が少なくなり、支払総額が減少します。

夫婦で住宅ローンを組む方法と注意点

夫婦で住宅ローンを考えている画像

夫婦で住宅ローンを組む方法は、2種類あります。

  • 収入合算
  • ペアローン

それぞれ解説していきます。

収入合算

収入合算契約とは、夫婦の収入を合算して契約する住宅ローンのことです。収入合算には、「連帯債務」と「連帯保証」の2つの契約があり、一般的には「連帯債務」が契約されます。

連帯債務では、住宅ローン控除が夫婦どちらも受けられるメリットがあります。しかし、団体信用生命保険(団信)の加入は、主たる債務者に限られるケースが多数を占めます。例えば、夫が主たる債務者で妻が亡くなった場合は、団信は適用されないため、住宅ローンの返済額は変わりません。

ペアローン

ペアローン契約は、夫婦それぞれが住宅ローンを組む方法です。夫婦がともに主たる債務者になるため、住宅ローン控除が夫婦どちらも受けられます。また団信もそれぞれ加入できるため、不慮の事故に備えられます。しかし、手数料や抵当権設定費用が2倍となるため注意が必要です。

夫婦で組む場合の注意点は?

夫婦で住宅ローンを組むときの注意点は、夫婦どちらかの収入の低下に備えることです。これから子供の出産を控えている家庭では、産休や時短勤務で年収が低下する時期があることを返済計画に組み込んでおきましょう。

また返済負担の割合と住宅の持分が異なると、贈与税を収めるケースがあります。「返済負担が夫:妻=8:2」に対して、「持ち分が夫:妻=6:4」の場合は、夫から妻に対して贈与があったとみなされるためです。住宅ローンを組む場合は、ライフプランによる年収の低下や、住宅の持分と住宅ローンの負担割合を事前に考えておきましょう。

8,000万円の住宅ローンを完済するモデルケース

完済通知の書類を見て喜ぶ男性の画像

返済計画を考える際に、教育費や保険費などを含めて考えることがポイントです。総務省の家計の割合のデータを使用し、検討していきます。

【条件】

  • 30歳
  • 世帯収入1,300万円 月収87万
  • ボーナスで住宅ローン返済無し
  • 住宅ローン以外のローンなし 

この条件を使って、計算すると一ヶ月の家計は以下の通りです。

内訳割合金額
食料費14.3%124,410円
外食費9.2%80,040円
住居費24.1%209,670円
光熱・水道費5.6%48,720円
家具・家事用品費2.8%24,360円
被服関連費4.6%40,020円
保険・医療費3.1%26,970円
交通・通信費13.8%120,060円
教育費0.3%2,610円
教養・娯楽費11.0%95,700円
交際費3.3%28,710円
その他7.9%68,730円

この数値は、あくまでも平均の割合になります。それぞれの家庭環境によって異なりますので、自分の家計ではどうなるかシミュレーションしてみましょう。

参照:

総務省 2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果 結果の概要

無理のない住宅ローンを組んで、理想の家を手に入れよう!

8,000万円の住宅ローンを完済するには、年収が1,176万円以上必要です。住宅ローン減税の活用と、繰り上げ返済を行うことが完済に近づくでしょう。夫婦で住宅ローンを組む場合は、収入合算契約とペアローン契約があります。しかし、債務者のみ団信に加入する場合があり、注意が必要です。年収やライフプランに合わせた住宅ローンを組み、理想の家を手に入れましょう。

マンション購入セミナー開催中!

初めてのマンション購入に関する疑問を専門家が徹底解説します!

参加費無料で、オンラインでご自宅から参加可能!
おすすめの物件もご紹介しますので、ぜひお気軽にご参加ください。

理想の物件を探す

さらに見る