3,500万円の住宅ローンを組むには?返済シミュレーション解説付き

2022.01.12

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3,500万円の物件を購入する際、多くの方が住宅ローンを利用することになるでしょう。

数千万円という大きなお金を借入する住宅ローンは、長期にわたり返済していくもの。

そのため、「今の年収で、3,500万円の住宅を購入は可能なのか?」「月々の返済額はどれくらいであれば無理なく返済できるのか?」を把握しておくことが大切。

そこで今回は、3,500万円の住宅ローンを利用するにあたっての知識や、年収別のシミュレーションを解説します。

住宅ローン3,500万円を組むなら目安の年収は650万円

電卓を使用して、請求書を計算する人の画像

住宅金融支援機構「2020年度フラット35利用者調査」によると、中古マンション購入価格の目安は、年収の約6倍との結果がでています。

それにより、3,500万円の住宅ローンを組むなら、年収の目安は650万円程度と考えて良いでしょう。

また、住宅ローンの借入額を決めるときに、参考にすべきなのが「返済比率」です。

返済比率は「年収に対しての返済額の割合」を示す数字。「年間のローン返済額÷年収×100」で算出できます。

一般的に無理なく返済比率は「20~25%」。余裕を持った返済プランを希望するのであれば、20%以下を目安にすると安心かもしれません。

返済比率が高くなればなるほど、家計におけるローン負担が大きくなることを示しています。

住宅ローンを借りられる年齢には制限がある

公園で一緒に幸せな多様な人々の画像

住宅ローンを借りられる年齢には、「申込時年齢」「完済時年齢」の2つの制限を設けています。

まず「申込時年齢」は、一般的に下限を20歳以上とし、上限年齢は65~70歳くらいまでとしている傾向が多いです。

「完済時年齢」については、75~80歳を上限としている金融機関がほとんどですが、なかには85歳までとしているケースもあります。

金利は2パターンある

「住宅ローン画像の問題」

住宅ローンの金利タイプには、大きく分けて「固定金利」「変動金利」の2パターンがあります。

それぞれの金利タイプによって、毎月の返済額や総返済額が異なるため、住宅ローンを組むうえで金利タイプは慎重に選ぶべきです。

ここでは、「固定金利」と「変動金利」の特徴や注意点について具体的に解説します。

固定金利とは?

固定金利は、契約時の金利のまま返済が終わるまで金利が変わらないプラン。

固定金利の特徴としては、市場金利が上昇しても金利は固定されているため、毎月の支払額は安定します。しかし、その分、大幅に金利が低下しても、「返済額が減る」といった恩恵は受けられません。

また、次で説明する「変動金利」と同じ条件で借入をした場合でも、固定金利は金利が高くなるのが一般的です。

変動金利とは?

変動金利は、市場の金利動向に合わせ定期的に金利が見直されるプラン。

変動金利の特徴は、固定金利よりも金利が低いため、毎月の支払額を抑えられるメリットがあります。しかし、変動金利はいつどのタイミングで金利が上昇するかわからないため、常に金利動向をチェックしなければなりません。

また当然のことながら、金利が上昇すると返済額が増え家計を圧迫することも、念頭に置く必要があります。

年収別住宅ローン3,500万円の返済シミュレーション

家のオブジェクトと計算機の画像

住宅ローンの借入額を決めるとき、「返済比率」が重要なポイントに。返済比率が高いと、返済負担が大きくなり返済が滞るリスクが高まります。

そのため、3,500万円の住宅ローンを借入をした際、返済比率はどのくらいになるのか?を把握しておくことが大切です。

ここでは、年収別に返済シミュレーションを紹介します。

前提条件は、以下のとおりです。

・固定金利:年1.3%

・変動金利:年0.7%

・頭金0円

また、上記の固定金利で30年ローンの場合、毎月の返済額は「約12万円」。35年ローンなら「約10万円」。

変動金利で30年ローンの場合は、毎月の返済額は「約11万円」。35年ローンなら「約9万円」です。

これを踏まえて、年収500万円から800万円までのシミュレーションを順番にみていきましょう。

年収500万円の場合

<年収500万円の場合の返済比率>

固定金利変動金利
30年ローン28.2%25.9%
35年ローン24.9%22.6%

年収500万円の場合、35年ローンで固定金利を選択すると返済比率は、「24.9%」。35年ローンを変動金利を選択すると返済比率は、「22.6%」です。

変動金利・固定金利双方とも、返済比率が25%以下ということから、年収500万円でも返済は可能といえるでしょう。

しかし30年ローンにした場合、返済比率は25%を超えてしまい、住宅ローンの審査が厳しくなる可能性が一気に高くなります。

そのため年収500万円の方は、返済比率が20%程度に収まるように、借入額を2,500万円まで下げたほうが無難といえるでしょう。

年収600万円の場合

<年収600万円の場合の返済比率>

固定金利変動金利
30年ローン23.5%21.6%
35年ローン20.8%18.8%

年収600万円の場合、35年ローンで固定金利を選択すると返済比率は、「20.8%」。変動金利を選択すると返済比率は、「18.8%」

一般的に、「返済比率が20%以内ならば安心して返していける」といわれています。

そのことから、年収600万円の場合、返済比率が20%前後になるため、無理なく返済できるでしょう。

ですが、30年ローンにすると固定金利「23.5%」、変動金利で「21.6%」となり20%を超えてしまいます。

そのため、将来の貯蓄やお子さんの習い事などを考慮すると、借入額が3,500万円以下にした方が、余裕のある生活を送ることができるかもしれません。

年収700万円の場合

<年収700万円の場合の返済比率>

固定金利変動金利
30年ローン20.1%18.5%
35年ローン17.8%16.1%

年収700万円の場合、35年ローンで固定金利を選択すると返済比率は「17.8%」。変動金利を選択すると、返済比率「16.1%」

どちらでも、優に返済比率が20%を下回るため、余裕のある返済プランといえるでしょう。

また、30年ローンにするとそれぞれの返済比率は固定金利「20.1%」、変動金利「18.5%」となり、安定した返済が可能な範囲に収まっています。

ただし、もう少し余裕をもった返済を考えているのならば、借入額を減らすか、頭金を増やすなどの対応は必要かもしれません。

年収800万円の場合

<年収800万円の場合の返済比率>

固定金利変動金利
30年ローン17.6%16.2%
35年ローン15.6%14.1%

年収800万円の場合、35年ローンで固定金利を選択すると返済比率は「15.6%」。変動金利を選択すると、返済比率「14.1%」

固定金利・変動金利どちらでも15%前後となり、理想的な返済比率といえます。

これだけ返済比率が下げられれば、ローン返済以外にも貯蓄や趣味などにも自由にお金を使えるでしょう。

また30年ローンの場合でも、固定金利「17.6%」、変動金利「16.2%」と、まだ余裕を持った返済が可能です。

しかしながら、想定外の出来事によって一時的に働けない状況になると、途端に厳しい状況に追い込まれてしまうのは避けられません。

月々の返済に余裕がある分は、繰り上げて返済にあてるか、貯蓄をして想定外に備えられるようにしておくと安心です。

住宅ローンの借入の長さは10年、15年、20年、30年……50年とある

借り手と貸し手の間の長期借入金を描いた画像

住宅ローンの借入の長さは金融機関の商品プランによって異なりますが、10年から15年、20年、35年くらいまでが多く、なかには50年という長期間のものまであります。

住宅ローンの期間によって、同じ借入額でも毎月の支払額や、総支払額が異なってくるため、安易に「長ければいい」「短ければいい」と考えないようにしましょう。

例えば、借入の期間が長ければ、毎月の支払額は押さえることは可能ですが、その分、利息が発生するため借入の合計金額は増えてしまうということです。

住宅ローンを完済するためには

書類と自宅でラップトップを持つ夫婦の画像

ここでは住宅ローンを完済するための、以下4つのポイントを紹介します。

  • お金に余裕がある時は繰り上げて支払う
  • 頭金を多めに支払う
  • 住宅ローンを組む銀行を選ぶ
  • 住宅ローン控除を使う

「3,500万円の住宅購入には、年収650万円であれば安心」と考えるのではなく、さまざまな想定外に対応できるようにしておくことが大切です。

「こんなはずじゃなかった」となる前に、住宅ローンを完済するための考慮すべき点を確認しておきましょう。

お金に余裕がある時は繰り上げて支払う

手持ちのお金に余裕があるときは「繰り上げ返済」をし、できるだけ早めに返済を終わらせることを心がけましょう。

繰り上げ返済とは、月々の返済額とは別に支払う金額のこと。払う予定だった利息を減らせるため、総返済額が予定よりも少なくなる返済テクニック。

賞与や臨時収入などにより、まとまったお金が貯まったときに、繰り上げ返済にまわすのが一般的です。

頭金を多めに支払う

頭金とは、物件を購入するときに、代金の一部をあらかじめ支払うことです。

この頭金を多めに支払っておくことで、結果総支払額を減らすことになるため、毎月の返済額は少なくなります。

具体的な頭金額は、なるべく「多い」に越したことがありませんが、物件価格の1割~2割程度用意しておくと安心です。

また、頭金額が多いことで、支払利息の軽減や金利を優遇してくれる金融機関が多い傾向にあります。

そのため、住宅ローンの返済額を少しでも減らしたいと考えているなら、可能な限り頭金を用意してから住宅購入を検討したほうがいいかもしれません。

住宅ローンを組む銀行を選ぶ

住宅ローンを利用するにあたり、借入をする銀行は慎重に選ぶべきです。

当然、利息をおさえて返済額を抑えたいのであれば、住宅ローン金利の低い銀行を優先に選びましょう。しかし、金利の低い銀行は住宅ローン審査が厳しかったり、それ以外に手数料がかかることもあります。

そのあたりもしっかりとチェックした上で、住宅ローンを組む銀行を選ぶようにしましょう。

住宅ローン控除を使う

住宅ローン控除とは、住宅ローンを組み住宅を購入後、一定の金額が所得税から控除される制度のことです。

住宅ローン控除を受けるための条件は以下のとおり。

・取得した住宅の所有者で、そこに居住する人

・ローン返済期間が10年以上であること

・床面積が40㎡以上の住宅

・住宅取得後6カ月以内に入居

また、住宅ローン減税の控除額は、以下の計算で求めることができます。

「控除額 = 年末の住宅ローン残高 × 0.7%(※)」

※参照:令和4年度税制改正の大綱

たとえば、年末時点の住宅ローン残高が3,000万円の場合、3,000×0.007(0.7%)=年間21万円まで控除されます。

住宅ローン控除は、現状であれば住宅購入後10年間は上記の控除が受けられるため、お金が手元に残りスムーズな返済につながるでしょう。

住宅ローン3,500万円を借入するときに気をつけること

計算機を使用したカップルが節約について相談する、金融の概念の画像

決して安い金額ではない、3,500万円という住宅ローン。あらかじめ、借入をするときの注意点を把握しておかないと、「返済が困難になり家を手放す」という事態が起きてしまうかもしれません。

それを回避するためにも、3,500万円の住宅ローンを借入をする際の、気をつけるべき点をしっかりと把握しておきましょう。

​​手取り収入額で住宅ローン返済額を計算する

住宅ローンを組む際は、手取り収入額で返済額を計算しましょう。

手取り収入額というのは、総支給額から税金や社会保険料などが差し引かれた金額で、実際に手元に入ってくるお金のことです。年収や扶養人数によって異なりますが、おおむね額面年収から2割程度引くと、手取り収入額を算出できます。

この手取り収入額から、実際に住宅ローンを返済することになるため、手取りを基準に返済金額を考えることが必要です。

返済は退職前までに終わらせるようにする

住宅ローン3,500万円を借入する際は、退職前までに返済が終わるようにプランを組みましょう。

一般的に定年退職後の収入は、現役時代に比べて減少する傾向にあります。それにより、返済比率が増すことが考えられ、退職後のローン返済が急に負担に感じるように。

また、老後の生活資金にするつもりだった貯蓄や退職金を返済に充てなくてはならない事態も起こりえます。

そのため、定年退職時には住宅ローンが完済できる、返済プランを組むことが望ましいです。

住宅ローンは計画的に返済しよう

3,500万円の住宅ローンを利用する場合、年収は650万円程度あれば返済は可能でありますが、適正な借入か否かは「返済比率」を考慮することがポイント。

無理なく返済計画が立てられる返済比率の目安は一般的に、20%から25%といわれています。しかし、余裕を持った返済プランを希望するのであれば、20%以下を目安にすると安心かもしれません。

また、3,500万円の住宅ローンを滞りなく完済させるには、以下の4項目にも着目しましょう。

  • お金に余裕がある時は繰り上げて支払う
  • 頭金を多めに支払う
  • 住宅ローンを組む銀行を選ぶ
  • 住宅ローン控除を使う

住宅購入後の「返済できない」を回避するためにも、これらは必ず把握したうえで、住宅ローンを組むことが重要です。

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