

築年数が45年のマンションと聞くと、どんなイメージを持ちますか?「古臭そう」「地震がきたら崩れそう」というネガティブなイメージがある人も多いでしょう。
しかし、築45年のマンションにはメリットもあります。今回は、築45年のマンションについて、選ぶときの注意点やチェックポイントをまとめました。築年数が経ったマンションには掘り出し物もあるので、部屋探し中の人は必見です。
目次
築45年ってどんな状態?

マンションには、国が決めた耐用年数が定められています。マンションにおける耐用年数とは、耐震性や経年劣化による建物の寿命、価値がなくなるとされる時期のことです。物件の構造や使い道により耐用年数は異なりますが、一般的な鉄筋コンクリート造りのマンションの場合、耐用年数は47年と決まっています。
参照:国税庁 主な減価償却資産の耐用年数(建物/建物附属設備)
耐用年数が過ぎたマンションは、住めなくなるわけではありません。しかし、劣化がはじまり価値が低くなっていると判断されるため、45年という築年数はマンションの寿命が近くなっていると考えられます。
築年数が古い物件の注意点

築年数が古いマンションを選ぶさいは、注意が必要です。主な注意すべきポイントは、2つ。購入してから後悔することのないよう、注意点を確認しておいてください。
①耐震性
すべての建物は、国が定めた耐震基準をクリアしている必要があります。現行の耐震基準は、震度6強〜7度まで耐えられることが絶対条件です。日本国内で建設されたマンションは、耐震基準を満たしていなければ建てられない決まりになっています。
現行の耐震基準になったのは1981年からです。1981年以前に建設されたマンションは以前の耐震基準の場合があります。築浅物件なら問題ありませんが、築年数が経ったマンションの場合は注意が必要です。
2021年の時点で築45年のマンションは、以前の耐震基準で建てられている可能性が高いといえます。耐震補強工事がされているか、確認することをおすすめします。
参照:国土交通省 住宅・建築物の耐震化について
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html
②管理状態
マンションの管理は、一戸建てとは違い居住者で組織される管理組合が行うことが一般的です。管理組合がしっかり機能していない場合、修繕や管理がおろそかになり、マンションの状態が悪くなっていることもあります。
築年数45年のマンションにとって、管理状態の悪さは寿命に大きく関わる重要な要素です。外観にヒビがある・設備の交換が適切に行われていないなどの問題があったら、そんなマンションは避けたほうがよいでしょう。
築年数が古い物件のメリット

築年数が古い物件は避ける人が多いですが、実はメリットがあります。古いマンションならではのメリットがあるので、知っておいてください。
①都心一等地にあることも
マンションは立地を重視して建設される傾向にあるため、築年数が数十年経っているマンションは都心の一等地に経っていることがあります。都心一等地に住めば、通勤や通学には非常に便利ですよね。
都心の一等地に住むとなると、住居費が高額になるのを心配になる人もいるでしょう。築年数が古いマンションなら、その心配はありません。マンションの物件価値は築20年でゼロになるとされているため、新築物件と比較すると住居費が抑えられる可能性が高いのもメリットの一つです。
②ヴィンテージマンションとして価値があることも
一般的なマンションは、築年数が経てば経つほど家賃や物件価格が下がります。しかし、築年数が経ったマンションのなかには、ヴィンテージマンションと呼ばれ、価値が下がるどころか上がっていく物件があるのです。
ヴィンテージマンションになる可能性がある物件の条件は、以下の3つになります。
・立地が良い
・外観がおしゃれ
・管理が行き届き状態が良い
上記の3つを全て満たした物件は、築年数が経っても人気を集め続けるでしょう。住みたいという人が多ければ、価値が下がることはありません。
45年前と変わった点は?検討時にチェックしておくべきこと

築45年のマンションは、購入前にいくつかチェックしておくべきポイントがあります。住んでから後悔しないためにも、チェック内容を把握しておきましょう。
①耐震性
日本では、どこに住んでいても地震の被害にあう可能性があります。注意点でも紹介したとおり、建物の耐震性は必ず確認するべきポイントです。
耐震性の確認は、物件情報で耐震補強の有無を確認するか、不動産屋に直接尋ねるのがおすすめ。以前の耐震基準で建設されたマンションでも、耐震補強が行われていれば安心して暮らすことができるでしょう。
②用途地域(第1種住居地域など)や高さ制限(高度地区や斜線制限など)の規制
地域によって、建てられる建築物の決まりがあることをご存知でしょうか?マンションは、どこにでも建設できるわけではありません。どこにどんな建物を建設できるかを決めるのが、「用途地域」や「高さ制限」という法律です。
参照:国土交通省 土地の使い方と建物の建て方のルールの話
https://www.mlit.go.jp/crd/city/plan/03_mati/04/index.htm
用途地域や高さ制限は、土地の開発度合いによって変化します。そのため、購入の前には45年前と変わっていないかを必ず確認するようにしてください。用途地域や高さ制限の決まりによっては、暮らしにくい周辺環境である可能性があります。
③エレベーターの規格変更
多くのマンションに設備されているエレベーターですが、築年数が経ったマンションでは規格の変更がされる場合があります。設置から年数が経つと、エレベーターも修繕や設備の変更が必要になりますが、規格を変更するとなると、部品交換だけのときより費用がアップします。
マンションにおけるエレベーターの交換時期は、築後20〜25年が目安といわれています。築年数45年だと、ちょうど規格変更のタイミングにあたる可能性があるため、注意しておきましょう。
④過去の修繕履歴
マンションの修繕履歴も、購入前に確認しておくべきポイントです。どんなマンションでも、築年数が45年も経てば修繕しなければいけない場所がでてきます。管理組合がしっかり運営されているなら、マンションに問題が生じたときに適切な修繕が行われるはずです。
過去の修繕履歴を見ることで、マンションがしっかり管理されてきたかがわかります。修繕履歴は、契約のさいに貰える重要事項説明書で確認可能です。必要なときに適切な修繕がされているマンションなのか、必ず確認しておきましょう。
⑤将来的に売却は可能か
マンションを選ぶときは、売却可能な物件であるかも重視するべきポイントです。人生は、いつ何があるかわかりません。マンションは資産として考えられるため、売りたいときに売れないのでは不安ですよね。
前述したヴィンテージマンションや、駅近物件などは価値が落ちにくいといわれています。将来のことも考え、年数が経っていても売却できるマンションを選びましょう。
住宅設備をチェック!

給排水管やガス管などのライフラインに関する設備は、築年数が経つと劣化しやすい部分です。暮らしに直結するため、マンション購入前にチェックしておきましょう。
①給排水管
各部屋へ水を送る給排水管は、水によるサビなどで劣化・腐食しやすいといわれています。給排水管の寿命は一般的に20〜30年なので、過去に修繕や交換が適切にされてきたかを確認しましょう。
水は、人が生きるうえでもっとも大切なものですよね。劣化すると水が濁ったり雑菌が入ったりしてしまう恐れがあるので、要チェックです。
②ガス管
ガスは、水ほどは管を劣化させる心配はありません。そのため、修繕・交換されることが少ない部分だといわれています。
一方で、ガス管に問題があると大事故になりかねないので、管理組合が定期的に状態を確認しているかを把握しておくとよいでしょう。
③電気設備
マンションには、全ての部屋へ電気を送る発電機が必ず設置されています。発電機も年数が経てば修繕・交換が必要になるので、しっかり管理されているか確認することを忘れないようにしましょう。
④共有部分の状態
マンションには、大きく分けて専有部分と共用部分があります。専有部分とは、自分の部屋のなかのことです。共有部分とは、廊下や階段、エレベーターなどの、居住者なら誰もが入れる部分のことをいいます。
共有部分の管理は、居住者で組織される管理組合が行うのが一般的です。共有部分の状態を見れば、マンションの管理組合がしっかり運営されているかがわかるでしょう。
合わせて契約内容をしっかりチェック!

マンションを購入する際に「重要事項説明書」というものが渡されます。契約内容は細かいので把握するのが大変ですが、しっかりチェックしましょう。
①管理費、修繕積立金
マンションを購入したら払うのは、住宅ローンだけではありません。管理費や修繕積立金も毎月払うものですから、金額をチェックしておきましょう。
管理費とは、共有部分を健全に保つために使うお金です。廊下の電気代や清掃費など、マンションの運営に使われます。修繕積立金とは、外壁の塗り替えやエレベーターの交換など、大規模な修繕で使われるお金です。
②修繕積立金の総残高
修繕積立金は、毎月居住者から集めたお金を貯めておき、修繕が必要なときに使います。築年数が経ったマンションは何度か使用しているはずなので、残高を確認しておきましょう。
計画的に使われていないと修繕積立金が少なく、大規模修繕が必要になったときには大金を払う必要が出てきてしまいます。
③専有部分、共有部分の設備
専有部分や共用部分の設備は、マンションによって異なります。専有部分なら、オール電化や食洗機、浴室乾燥機など、便利な設備があると築年数が経っていても暮らしやすいでしょう。共有部分の場合、オートロックや防犯カメラなどの設備があると安心して暮らせますね。
④大規模修繕の計画
過去の修繕履歴の確認も大切ですが、今後の大規模修繕計画のチェックも忘れないようにしましょう。とくに、エレベーターや立体駐車場の修繕・交換が発生する場合は大金がかかります。修繕積立金の残高と照らし合わせ、無理な計画になっていないかを確認しておきましょう。
⑤売却理由
前オーナーの売却理由も、できれば知っておくのがおすすめです。売却理由が自分にとっても耐えられないものである場合、購入したのに快適な暮らしができない可能性があります。不動産屋に確認し、告知事項がないかどうかを必ず確認しておきましょう。
フルリノベーションだったら安心?

築45年のマンションは、フルリノベーションされた物件も多くあります。築年数が経っているとは感じられないほどに生まれ変わる物件もあるので、フルリノベーション物件はおすすめです。
リノベマンションのおすすめポイント3つ
・見た目は新築
・他にはない唯一無二の物件に出会える
・おしゃれなのに価格は安い
フルリノベーションマンションをおすすめする理由が、上記の3つです。他にはない唯一無二の物件ながらも、見た目は新築というのは嬉しいですよね。さらに、部屋はきれいでもマンション自体は新築ではないので、同じような築浅物件と比較すると価格が安いというのもリノベーションのメリットの一つです。
管理が行き届いていれば築45年のマンションはおすすめ
築45年のマンションと聞くと、購入をためらう人も多いでしょうが、必ずしも諦めることはありません。マンション選びで大切なのは、建物全体の管理状態です。そして、購入前には配管や電気設備、修繕積立金残高、リノベーションの有無なども合わせて確認しましょう。
適切な管理がされたマンションなら、築45年でも古さを感じることなく、まだまだ安心して暮らせます。
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