

対面キッチンとはどんなものかご存知でしょうか。対面キッチンは機能性やデザインの良さから、幅広い世代に人気があり、特に子育て世代からの支持を集めています。
マンションにおいても対面キッチンを採用する物件が増えてきており、キッチンを検討する際の候補として、ぜひ加えておきたいところです。
そこで、対面キッチンとはどのようなものか、メリット、デメリットを交えて紹介していきます。
目次
対面キッチンとは?

対面キッチンとは調理をする際に、リビングまたはダイニングの方向を向くキッチンのことです。対面キッチンはスタイリッシュな見た目や機能性から、人気のスタイルとなっています。
ダイニングをへだてるものがなく、その開放的なスタイルからオープンキッチンとも呼ばれていますが、オープンキッチンの中にはリビングもしくはダイニングに背を向ける壁付けタイプもあり、必ずしも対面キッチンを指すものではありません。
キッチン前はカウンターとして使える仕様もあるので、カウンターキッチンとして活用することもできます。
対面になっていることから、リビングにいる人とコミュニケーションがとりやすかったり、料理の配膳をしやすいことが魅力としてあります。
対面キッチンの4つのメリット

対面キッチンの特徴は、キッチンと部屋との区切りとなる壁がないことです。
対面キッチンには、このレイアウトを活かしたさまざまなメリットがあります。ここから、対面キッチンのメリットをひとつずつ見ていきましょう。
①リビングが見渡せる
キッチンに立ったときに、リビング側を向くようになっており、部屋を見渡せます。調理や洗い物をしながら、テレビが見えたり、家族と会話ができたりと、楽しみながら家事を行うことが可能です。
リビングを広い範囲で見渡せることにより、小さいお子さまの様子が見えるので安心して調理ができます。これが子育て世代から支持を受けている理由です。
②壁がないので開放感がある
視界をさえぎるものがない対面キッチンは、開放感にあふれており、空間が広く感じられることがメリットのひとつです。気持ちにゆとりが出たり、移動がスムーズにできたりと、毎日立つキッチンを快適に使うことができ、効率よく家事ができます。
インテリアとしても、対面キッチンは見栄えがよく、オシャレな空間を演出しやすいです。
③コミュニケーションがとりやすい
対面キッチンでは家族が過ごすリビングの方を向いているため、会話に参加することが可能です。忙しい日々を過ごしていても会話をする機会が増え、お子さまの話を聴く時間も確保できます。
このように料理や洗い物をしながら会話をすることによって、楽しく家事ができ、家族の絆も深まることもメリットです。
④配膳がしやすい
配膳がしやすいことも魅力の1つです。料理ができるたびにカウンターへ料理を並べていくと、ダイニング側からテーブルへまとめて配膳することができます。
キッチンとダイニングを往復する手間がなくなり、効率的です。キッチン越しに料理をわたして配膳してもらうとさらに効率がよくなりますね。下膳も逆の手順でスムーズに行えることから、後片付けも楽です。
対面キッチンの3つのデメリット

ここまで対面キッチンのメリットをお伝えしてきました。メリットがある反面、対面キッチンにはいくつかのデメリットもあります。
デメリットの大半は、適切に対処することによって解消できるものです。 では、デメリットについて説明していきます。
①油はね・水はね
対面キッチンには、コンロおよび水回りに壁がない場合もあり、はねた油や水が、床に落ちてしまいます。対策は、油はねガードおよび水はねガードを設置することです。
ガードは、ガラス製のものが主流となっています。これらのガードは、リフォーム業者やインテリア用品店または通販で購入することが可能です。
設置は、キッチンの天板にビス止めにて金具を固定し、金具へガラスをはめ込み固定します。ガラスなので、油汚れもサッと拭くだけでお手入れが簡単で、見た目もスタイリッシュです。
さらにフッ素コーティングを施しておくと、より一層お掃除がラクになります。ガラスには強化ガラスを使用していることから、頑丈で耐熱温度も200℃以上あり、安心です。
どうしてもガードを置きたくないという方には、調理中以外は、畳んで収納できるタイプもあります。市販品を選ぶ際には、耐熱温度が200℃以上あることを目安に選ぶとよいでしょう。
②通路の確保が必要になる
通路がせまいと不便さを感じたり、ぶつかってケガをしたり、料理を落としてしまうおそれがあります。十分な幅を確保するためには、スペースを広めにとることが必要です。
そのため、壁付けキッチンよりも必要なスペースが広くなります。キッチン自体の横幅である間口は、165〜270cmが標準サイズです。通路の幅について、1人が余裕をもって通れる幅は80cm、人がすれ違うことのできる幅は120cmが目安とされています。
キッチンに必要とされるスペースは、一般的に、壁付けキッチンの場合は3畳以上、対面キッチンの場合は4.5畳以上です。
③料理中の手元が見える
開放的であるがゆえに、手元やキッチンの上が見えてしまうことが、気になる方も多いでしょう。来客時に調味料などが散らばっていたり、汚れを見られるのは避けたいところです。そこで、カウンターを高くしたり、腰壁と呼ばれる低めの壁を設けると、ダイニング側から見えないようにすることができます。
キッチンの天板がまったく囲われていないフルフラットタイプの対面キッチンの対策は、物を箱へ収納したり、洗剤を雰囲気にあった容器へ移し替えたりすることです。箱を用意しておき、そこへ物が置けるようにすると、目隠しになります。
洗剤などが見えると生活感が出てしまうというお悩みは、雰囲気にあうボトルへ移し替えることが解決方法のひとつです。
一方で、対面キッチンはキッチン下の収納力が高いものも多いことから、片付けやすい特徴があります。フルフラットタイプはシンプルなデザインであることから、お手入れがしやすいといわれているので普段からキレイに保つことでカバーが可能です。
対面キッチンの種類は主に5種類
ひと口に対面キッチンといっても、大きくわけて5種類の型があります。その形状により、アイランド型、I型、L型、ペニンシュラ型、セパレート型に分類されています。これらの特徴について、詳しく説明をしていきます。
【キッチン1】アイランド型

キッチンの周囲に壁がなく、島のように配置されているキッチンをアイランド型と呼びます。他の4種類の対面キッチンの中でも、最も開放感があり、部屋全体が広く感じられるタイプです。キッチンをさえぎるものがないことから、多人数での調理に向いています。
ただし、キッチン周囲がすべて通路となるため、他の対面キッチンの様式と比べて、広いスペースが必要です。スペースは、標準的なサイズで、通路を含めると6畳以上が必要となります。
アイランド型にしたいものの、スペースに余裕がないという方には、オーダーメイドを相談してみましょう。標準的なアイランド型よりも、コンパクトなサイズを提案してくれます。オーダーメイドとはいえ、費用は既製品の標準価格である120万円から180万円とあまり変わりません。
価格については、既製品、オーダーメイドを問わず、天板の素材や機能の追加により、大きく変動します。
【キッチン2】I型

横一列にまっすぐ伸びたキッチンで、カウンターのあるタイプのものを、I型と呼びます。
カウンターがついていることから、手元やキッチンの上が見られないことがメリットです。カウンターを天板よりも25cmほど高くすると、大体のものが隠れる高さとなります。
ただ、高すぎると開放感が損なわれることから、お好みで調整が必要です。逆に低すぎると、油や水のはねが気になることがあるので、高さをきちんと図る必要があります。
【キッチン3】L型

L字型に配置されたキッチンを、L型と呼びます。コンロとシンクが別々の島に配置されており、向きを変えるだけで、コンロとシンクを使い分けることが可能です。
コンロを壁側に配置することにより、ダイニングへの油はねの心配がない、換気扇に一般的なものを使用できる、換気扇の音の影響が小さいなどのメリットがあります。
横移動が少なく済み、効率的に調理がしやすくなっていることに加え、冷蔵庫の位置を適切にすることで、ワークトライアングルができるため、調理の効率が良くなります。
ワークトライアングルとは、コンロ、シンクおよび冷蔵庫の3点を結んでできる三角形のことです。ワークトライアングルが正三角形に近づくほど、作業効率はよくなります。
【キッチン4】ペニンシュラ型

左右の一方が壁に接しているキッチンは、その形が半島(peninsula)のように見えることから、ペニンシュラ型と呼ばれます。
ペニンシュラ型は、アイランド型のデメリットを補った仕様です。壁に接していることから、横の通路は片側だけとなり、アイランド型よりもスペースが少なくて済みます。
換気扇も壁付けタイプを使用できて低コストです。コンロ前だけに壁を設けると開放感は保ちつつ、油はね、臭気や湯気の充満を防げます。
【キッチン5】セパレート型

2列にシンクとコンロが分かれたキッチンのことを、セパレート型と呼びます。セパレート型のメリットは、作業スペースが広くとれること、幅に制約がある間取りにおいても柔軟に対応できることです。
デメリットとして、振り返る際に人がいないことを確認することが挙げられます。特に、熱いフライパンや熱湯が入った鍋を持っているときは要注意です。
振り返った先にお子様がいると、熱いフライパンや鍋がお子様に当たり、事故が起こってしまいます。ほかのキッチンと比べて振り返る頻度が高いことから周囲の状況には、より気をつけることが必要です。
対面キッチンにするときの注意点

対面キッチンを導入する際には、まずはスペースが十分かどうかを確認しましょう。キッチンを広くすると、その分リビングが狭くなるので快適さを損なわないかが重要なポイントのひとつです。キッチンの通路も十分でないと、不便さを感じたり事故につながることから、無理のない範囲を心がけましょう。
次に機能面についてです。対面キッチンでは、特にアイランド型やI型において、臭気や湯気がリビングへ漏れることが考えられます。
この問題は換気扇を適切なものにしたり、消臭効果のある壁を採用することなどで解決できるものの、天井から吊り下げるタイプの換気扇や、消臭壁材の導入は比較的コストが高いです。
一般的な導入コストは、アイランド型が最も高く、次いでペニンシュラ型、セパレート、L型、I型となります。
キッチンの特徴を理解して自分に合ったキッチンを選ぼう
対面キッチンのメリットは、リビングが見渡せること、開放感があること、コミュニケーションがとりやすいこと、そして配膳がしやすいことです。これらのメリットから、オシャレで開放的な空間を演出することができ、小さいお子様がいても安心して家事をすることができます。
反対にデメリットは、油はね・水はね、手元が見えること、通路を確保する必要があることです。デメリットはあるものの、対策することにより、対面キッチンを快適に使うことができます。
対面キッチンのタイプは5種類あり、それぞれ特徴が異なることから部屋のスペースや予算、求める機能から決定しましょう。以上のことをまとめた上で、専門の業者に相談すると安心かつスムーズですよ。
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